APTセブ旅行記(2)

フィリピン

4日目。天気は晴れてたり、曇っていたり。

久日に長い文章を書くと、「書き欲求」が出てくるのか、なんだか書きたくてうずうずする。日記はなんだかんだ楽しいものである。

今日も今日とて、メインイベントはない。旅行記を書いたり、請求書を作ったりして、ホテルでのんびりと過ごす。

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ホテルの斜向かい側にあるレストランに行って焼きそばっぽいものを食べる。部分部分にフルーティーな味が混ざっており、ドキっとさせられる。

しかし、中年のおっさんが一人で携帯の画面と坂本龍馬の本を交互に眺め、カメラでご飯を撮るのはいささか侘しいものがある。

ちなみにカメラはサイバーショットのRX100。軽くて小さいし、ボケ感もあるし、とても良い。というか、もう僕にはコンデジだけでいいんじゃないかとすら感じている。(デジイチですらかさばるのが億劫になっている)

そんなこんなで、リゾート地にいながら、一切海にもいかずショッピングもせず、ブログの更新とポーカーの日々を過ごしている。

3時にオマハの試合があったのだが、正直、オマハはネットでしか遊んだことがない上に、カードのめくり方すら分からないので、やめておき、7時からの普通のホールデムの試合に出ることにした。

結果からいうと、サイドのイベント(イベント10)は133人参加の9位という好成績を収めた。

なにしろ、序盤の手が良かった。AAが2回来て、それぞれ自分のチップの半分くらいの人がオールインを叫び、それが最後の一言となる人が2回も続く。KK持っていた時にも、スロープレイをしたらやはり勝つ(知り合いの日本人の方だったので少し申し訳なかったのだが)。

極めつけが、バブル直前。18位から賞金で残っている参加者が21人くらいの時だ。僕はBBで「10 3」の時にリンプで4人くらいが参加。BBなので、こりゃラッキーだとカードを見に行く。フロップ「A 10 3」と落ちるではないか。まずはチェック。すると最後のアクションのおばちゃんがちょっとレイズ。全員ついてきて2ペアを引かれちゃたまらんと思い、オールイン。おばちゃんが、怪訝な顔をしながらコール。僕が開いたカードを見て「んはぁ!!10、3!?」と怒気の混じった声で自分のA7をテーブルの上に落とす。おばちゃんには何も絡まず、僕が勝つ。

「だって、あの人(僕のこと)レイズに対してスナップオールインだったもんねー」「ねー」とフォールドした二人が、ですよね顔で助かったと胸を撫で下ろしていた。

ラッキーで勝てた反動なのか、最後の負け方は辛かった。

自分がBBの時に77が入る。酒を飲んでて、明らかにノリと勢いでファイナルテーブルまで来たおっちゃんが、カットオフからオールインスチールを仕掛けてくる。チップも自分と同じくらい。ダブルアップチャンスとばかり、コールすると、相手からは「2 4(しかも色違い)」が出てくる。ココロオドル。

しかし神はいつだって僕のことを見捨てる、なんと無慈悲にも2が2枚出てきて、相手に3カードができてしまう。テーブル内外からは「うわー可哀想」という雰囲気がビシバシ伝わってくる。おっさんとその友人たちは大はしゃぎ。僕の顔はぐにゃりと歪む。これ勝てたら6位くらいまではいけそうだったのに、辛い。ここで9位。

この日は寝付きが悪かった。

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5日目。クラクションがうるさいのがフィリピンの特徴だ。

今日はメインイベントの二日目である。

全体で207人が参加し、残っているのは105人。日本人は27人もいるらしい。偶然にも賞金も27位から得られるようだ。日本人が全員賞金とれたら凄いな、と思うも、そんな奇跡はイエローストーンが噴火する確率よりもずっと低い。

さて、ポーカーだが昨日一昨日とうってかわって手が悪い。何もできず、たまたまきた2のポケットで勝負に行ったら、韓国の有名プロsimba氏についてこられて、そんでもってあっさりと負けて、ショートスタックに。

ポケットもしくはAが一枚来たらオールインや!と水木しげるの漫画に出てくるキャラのように鼻息を荒くしながら力んでいたのだが、2時間ほど何も来ない。このまま風化し、大地に根を張る前に息絶えるのであろうか、と思っていた(チップが6BB位になった)時、ついにハンドがくる。

「QQ」だ。昨日散々負けたあのカードだ。

フラグかな、なんて自嘲気味にオールイン。皆、降りてBBまで回る。BBの白人のおっさん、チップもそれなりに持っている。ショートスタックを飛ばす役目だけど、ハンドが微妙だから参加したくないオーラをプンプンだしている。1分くらい考えたあと、仕方ない、と諦めてコール。

僕がカードを開くと「oh…nice card(やっぱりかぁ)」と残念そうに7Kを開く。

しかし、ボードに落ちたのは「K」。「アイエエエ、K、ナンデ!?」と声にならない声が僕の口から漏れる。これにてセブ島メイントーナメントが終了する。203人中の49位。

ちなみにこのBBの白人のおっさん。去年のマニラの大会でもショートの僕を飛ばしている。しかも前回も僕の手を褒めたあとにカード拾ってる。さらにAPPTのメインのイベントの際にも隣に座っていて、僕が飛んで行くところを見ている。こやつが近くにいると僕の死期が早まる。

サイドトーナメントがあとに控えていたので、時間つぶしに下の階の日本食料理店に行く。手が入ってくることを祈るようにカツ丼を食べる。カツ丼を食べたら勝つんや。

そして、サイドトーナメント。リエントリーができなくなるレベルが過ぎ、オールイン合戦が近づいた時、幸運にもAがらみのフロップ2ペアができる。しかし、不運なことに相手はセット。駆け引きするチップ量もなく、そのまま爆発四散。

この日は体力が余っていたので、キャッシュゲームで少し遊ぶ。

少し遊ぶつもりだったのに、6時間以上遊んでしまう。案の定、最後は眠さと疲れで集中力が切れて、勝っていた分を吐き出し、マイナスにまでなって終了。キャッシュは、ぼんやりしだしたら、辞めなきゃいけないのに、最後は日本のアミューズメントのような参加率になってドローにばかりお金を払ってしまった。

ポーカーで食べている人はつくづく凄いと思う。

つづく