WPTカンボジア(2)

WPT カンボジア

偉大なるメコン川を見ながら、ティファニーで朝食を。

と言いたいところだが、目が覚めてもスッキリと回復していない中年特有のアレと一番の原因はホテルの真下にあるナイトクラブの騒音のせいで、全体的に眠りが浅かった気がする。

それはそうと、今日はまず市内のどこかで両替をしなければいけない。コンビニで買ってきたパンとオレンジジュースを腹に流し込みながら、グーグルマップと睨めっこ。すると、わりと近くに日本人オーナーが経営している両替屋があるらしい。

カンボジアは偽札などもあるらしいから、あんまり怪しいところで替えないほうがいいとインターネッツに書いてあった。「日本人が経営している店ならきっと大丈夫だろう」と何も根拠もない判断基準でトゥクトゥクを走らせる。

ベトナムではバイクタクシーがメインだったが、カンボジアではトゥクトゥクがメインの移動手段になる。Grabで予約すればぼったくられることもないので安心だ。大体1~2ドル以内でどこでも行ける。

トゥクトゥクの馬力がない感じ、若いころに乗っていたスーパーカブを思い出す。エンジンが一生懸命回っている振動が懐かしい。

目的地付近のグーグルマップを拡大して見てみると、丸亀製麵やラーメン屋などがある。もしかすると、日本人街なのかもしれない。世界中に中国人街や韓国人街があるように、日本のお店も固まりがちなのである。

両替店は、閑静な住宅街にある開放的な店だった。働いているのはカンボジア人なのだが、対応もよく、いい感じ。気になるレートは・・・1ドル151円!そう、こんなもんだよね!

昨日の164円はやりすぎやで。改めて、いくら損したのかを計算して愕然とする。いや、もう、忘れよう!

さらにレートの良い店はどこかにあるのだろうが、おそらく1円2円の差だと思われるので、ここで有り金すべてを両替した。これで軍資金は安心だ。

まっすぐに帰るのも味気ないので、近所をふらふらと歩く。日本人向けの古本屋でもあればいいのだが。実は、海外の古本屋はわりと新刊があったり、絶版になっているお宝が眠っていることがある。日本人向け食料品店などがあれば、そこに置いてある現地駐在さん向けのフリーペーパーなどから探し出すことができるのだが、今回は発見することができず。

ラーメン屋店がいくつかあり、家系ラーメンの店に入ってみた。「イラッシャイマセー」と片言の日本語で案内される。味は普通に日本で食べるのと大差なく、日本食が恋しくなったらこの近所で食べれば、きっと満たされるのであろう。

カンボジアは思っていたよりも発展しており、どんどんイメージが変わっていく。20年前のタイのような雰囲気に近いかもしれない。

食事も現地の屋台で2ドル~4ドル。ホテルのフードコートが5ドル~10ドル。ホテルのレストランで10ドル~って感じ。円が弱いから、食事の価格は日本と変わらないかもしれない。

さてさて、カンボジア2発目のトーナメントだ。

参加費400ドルのメガスタック。参加費的にもこれぐらいが丁度いい。高すぎず安すぎず、賞金もわりと大きくなる金額だ。

昨日と同じようにタイトめで強いハンドでゴリっと押していくスタイルで進めていく。するとレベル3の段階で6のセットが出来上がり、フロップでレイズ、リレイズ、リリレイズとレイズの応酬が続いたので、スタートチップの3万点をオールイン。すると相手もコール。

相手は、オープンエンドフラッシュドローだ。相手が引かなければさっそくダブルアップで、序盤が超楽になる。

そう・・・僕である。やっぱり引かれてしまうのである。

相手は無事にリバーでフラッシュを完成させ大喜び。がっくりと肩を落としている僕に「非常にアンラッキーだったね」と知らない人から慰められる。ついこの間もJOPT大阪で似たような状況があって、知らない人から慰められた気がする。よほどがっかりした顔をしてしまっているのだろう。

その後、こつこつと稼ぎ、9,000点にまで戻すが、JJでプリフロップ3ベット4,000、そして、最初のレイズを行った人がオールインしてきた。こちらもオールインコールをすると、相手からはKJが出てきた。こっちのハンドはなんだと思っていたのだろうか。

そしてペロンとKが落ちて負ける。「今日はついてない日さ」とまた同じ奴から慰められた。引かれまくるなぁ。

リエントリーする気にもならず、そのまま1-3のキャッシュへ。次のサテライトまで時間つぶし。そこで、130ドル勝つ。その金額で本当は出るつもりのなかった120ドルのサテサテに参加して、バブバブで飛ぶ。参加金額が安くなると強くなる僕なのだが、なんか、惜しい負け方をする。

その後、ショートデックに出場する。2から5のカードを抜いたホールデムだ。フルハウスよりもフラッシュのほうが強いのが特徴のゲーム。わりとすぐに2ペアやストレートができるので、Tを絡めたハンドが強い印象。今回で3回目くらい。

そこで、まさかの爆発。

レジストの締め切り直前に、リエントリー目的でいれたK7oオールインで、7を使ったストレートが完成。しかも、同じことを考えている人が4人もいたから、5wayオールイン。一撃で4倍くらいになった。まさに運。前半の不運のバランスが取れた感じだ。

44人参加で6位から賞金獲得である。4人飛ばしたので、わりとチップが潤沢にあり、順調にファイナルテーブルまで駒を進められた。

しかし、なんということでしょうか。7位で終了。俗に言うバブルである。今日はバブリーな日だった。バブルは悔しさで身体が爆発四散しそうになるから、この日は、ビールをたらふく飲んで倒れ込むようにして寝た。

1位でもわりと賞金あったのに・・・。

三日目は待ちに待ったオマハだ。

最近、京都のアミューズメントでもじわじわとオマハが流行ってきており、ちゃんと練習も出来てる。

さて、座ったテーブルは案外ブラフの人が多い。というか、ナッツに突っ込んでたり、下手な人がわりかし目立つ。もしかして、僕が上手くなってるのでは!?海外でも通用するのかも!

そんな中、4のセットがクワッズにグレードアップして、ダブルアップする。幸先良い!

その後もわりとカードが絡み、順調に増やしていく。

そんな中、海外インマネ情報でよく目にするキタジマさんと同卓。勇気を出して「覚えてますか…?(ワタシを)」と脳内に直接ではなく、発声優先で声をかけると「もちろんですよー。モリさんですよね。いやあ、我々も古参になりましたよねぇ」と名前まで認識してくれてた!

実は9年前くらいのフィリピンのローカルポーカー屋のメトロカードクラブから何度か同卓してるのに、ハンド以外の事を喋るのは始めてである(たぶん)。自分のコミュ障っぷりはおじさんになっても変わらないものだ。いやはや、これからは顔を合わせたら、ゾスって会釈できる。

トントン拍子に勝ち抜き、ファイナルテーブルまで行くも、日和ってスチールを上手くできず、チップをじわじわ減らしてしまい、119人中7位で終了。

バウンティトーナメントで僕は7人飛ばした。バウンティチップは1枚100ドルだったので、700ドルゲットである。これは大きい。

とりあえず、1つ、賞金獲得(インマネ)だ!ボウズは過去に何度かあるが、あれはけっこうキツイものがある。

そして、カンボジアの国旗ゲット!(hedonmobという、獲得賞金ランキングサイトに国旗獲得数ランクというものがあり、極一部の海外プレーヤーの間で密かに競われている)

今日は仕事の話もなく、泣いたり笑ったりすることなく、無事にポーカーが出来て良かった!

つづく