IPOマニラ 2015冬

チーム戦

本当はこの間のACOPが今年最後の海外遠征にするつもりだったのだが、予定していた仕事が先延ばしになりぽっかりと時間が空いてしまった。空いた時間を使って今後のための自己投資や営業活動でもすればよいのだろうが、ゲーム脳と揶揄されるほどひとかどの人物なのである、僕は。ペンペン草も生えない不毛な道だとは分かっているのだが、どうしてもこの脇道へと足が向いてしまう。「そうだ、ポーカーしよう」と紅葉まっさかりの京都を後にして、ポーカー街道へと歩みを進めたのであった。

今回の大会はマニラで行われる「インターナショナルポーカーオープン」略して「IPO」と呼ばれている。

12月上旬にWPT韓国。12月下旬にAPTマニラがある。そして、12月17日にはベセスダの「Fall out4」というPS4のゲームが発売される。つまり、12月下旬は新作ゲームがあるから海外遠征は無理であり、参加するならば12月上旬の韓国か11月下旬のIPOのいずれかである。で、サイドトーナメントが充実しているIPOにすることにしたのであった。

今回のマニラ宿泊にはairbnbを利用した。ちなみにairbnbとは、最近日本国内でも流行りつつある個人間宿泊施設取引(民泊)のプラットフォームであり、誰かの家または貸家に泊まるというものである。詳しくはググってくだしあ。

僕の選んだのは、ポーカー会場のホテルから歩いて5分くらいのコンドミニアムだ。サイトを見ていると、貸し出しているホストはおそらく投資用に購入したマンションをいくつか持っており、そのうちの一つをairbnb用に出しているっぽい。

深夜に到着して、マンションの下に行くと、父親と一緒に来たとみられる30代中盤の未婚っぽい女性が現れた。父親はお金はたくさんあるけど、行き遅れた一人娘を心配している人の良さそうな顔をしていた(勝手な想像である)。一通りの世間話と説明を受け、鍵を受け取った。

部屋は広い、というか、少し広すぎで冷蔵庫まで歩くのが面倒なくらいだ。この間の香港の極小ホテルなんて、2歩あるけば、すべての壁に手が届いたのに・・・。

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※手前にはダイニングテーブル。奥にソファ。

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※別室にクイーンサイズのベッド。キッチンはまた別にある!

これで、一泊4000円程度だ。洗濯機、冷蔵庫、キッチンからアイロンまで、ちょっと金を持った30手前の社会人が住みそうな家である。近所のコンビニで水とビールとマウンテンデゥーをいくつか買い込み、これからの戦いに備えた。

次の日。

今日はチーム戦の日だ。4つの国で10人から15人の選手を選出して試合が行われる。フィリピン、中国、韓国、日本の4か国だ。

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プロポーカープレーヤーであるWPTや数々の大会で優勝している土川主将の元、海外でよく優勝やインマネ(賞金獲得)経験のある常連プレーヤー達が集まる。なんとか僕も補欠的な感じで参加させてもらえることができた。

チーム戦で行われる試合は3つ。「ヘッズアップ大会」「8人シットアンドゴー」「代表シットアンドゴー」。それぞれの試合の結果によって国にポイントが加算され、優勝チームは約1万ドルの賞金が貰えるという仕組みである。

中国チームは今日のためにおそろいのシャツを揃えてきたのだろうか。「中国」と書かれた黒の服がなんともいえぬ威圧感を放っている。強そう。

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ヘッズアップでは勝てば4点、負ければ1点。ここでは3人の選手が出る。日本チームはアグレな選手を送り出すが、結果は1勝2敗。

次のシットアンドゴーは、10人参加。5テーブル。ここは僕も参加した。上からポイントが9点付与され、順位が一個下がるたびに1点づつ下がる。各テーブルに同じ国の人が2人づつ対角線上になるように座る。正確にいうと、韓国、フィリピン、中国、日本、韓国、フィリピン、中国、日本という順番だ。15分回しのノーアンティ。オールインマックなしや絶対にショーしなけないボードなど細かいことはあったが、基本的にはソフトプレイもOKのチーム戦。日本人同士、お互いに当たらないようにプレミアハンドが来た時のサインを決めた。また、日本人同士がぶつかった場合、チップが少ない方を勝たせるという作戦にする。

初心者の人やツテもないいちげんさんがこのようなチーム戦に来るわけなく、相手国の半分くらいは見たことがある顔だった。
相手も僕もことを憶えていて、隣に座った中国チームの奴が「やあやあ、いつもマカオで会うよなあ」と言いながらレイズしてくる。たぶん、僕のハンドレンジを憶えているのだろう。実に面倒だ。

喋りかけてくる男は金髪で肘まで入れ墨をした中国人で、どうみても中国マフィアにしか見えない。なぜか人懐っこく笑ってたまにカードを見せてくれるいい奴だ。余談だが、中国人の友人に入れ墨をした中国人はマフィアかどうか聞いたところ、マフィアの可能性もあるが金を持っていないと入れ墨を入れられない(入れ墨代払えない)ので、そんじょそこらのゴロツキが気軽に入れ墨なんてできない、みたいなことを言っていた。本当か嘘かは分からないが。お金持ちかマフィアかお金持ちのマフィアか。とにかく、ポーカーやっている人間は目つきの悪い奴らが多すぎる。僕のような柔和で人畜無害感で溢れている人間はレアなのである。

さて、肝心のチーム戦なのだが皆、調子が悪く「え、こんなに強い人が!」って人がどんどん飛んでいく。10人いたメンツも最初の休憩の時には4人まで減っていた。なんとか僕も首の皮一枚でギリギリ生き残っている。

主将の土川さんも生き残っており「ここから4人でポイント上位では届かなくなるから、全員で1位になるぞ!」と号令。

しかし、その休憩後、10BBになってしまった僕は「A9」でオールイン。9BBの韓国の女性の方がスナップでコール。隣の金髪マフィア風中国人「おいおい、スナップコールだぜ!」と、どーするーって顔でこっちを見てくるが、どうしようもないし、そんなに強いハンドでもないので、村上春樹風にやれやれといった感じで僕は肩をすくめてみたのだった。

出てきたのは「KQ」オフスーツ(色違い)。おんやあ、相手はそんなに強くないですぞ!

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フロップもよし!このまますり抜けろー。

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まあ、いつもの肩の弱さである。

「See you at Macau!!(マカオでまた会おう!)」と、中国チームににこやかに見送られた。

結局、プレミアハンドが一度も来なくて、サインを相手に送ることなく、終わってしまった。AJが最高手だったとは・・・。ちなみに2飛びで、チームジャパンの足を引っ張っただけだった。

この後、土川さんが有言実行の1位になり、残り二人も上位に食い込む。ただ、皆そろって順位が低くてポイントは散々たるものだった。

残すは各国の代表2人づつの8人でプレイするシットアンドゴーだ。しかし、残念ながらこの時点で日本の逆転優勝はなくなっていた。

個人主義が強くなった我が国の者たちは、消化試合になってしまったので、蜘蛛の子を散らすようにばらばらになる。かくいう僕も、近くのテーブルで25/50で時間潰し的に遊ぶ。

最低レートなので、たいした人がいない。全員リンプでファミリーポッドなどもあるくらい、のんびりしたアミューズみたいなテーブル。が、故にリバーに引かれまくって、3回もお代わりすることになる。4時間くらい打っていて、AQが一回が最高ハンド。ペアではJJ(セットに負けたけど)で今日はハンドがまったくこなかった。AKを一度も見ないとは・・・。

チーム戦はフィリピンが1位。韓国が2位。中国が3位で日本が4位だった。

しょんぼりして、近くのレストランでご飯を食べるものの、全然美味しくなさそうだった。

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この間のACOPの再来になるのではないか・・・。しょんぼりとコンドミニアムに帰って、ベッドに潜り、不安だなあ不安だなあと天井を向かって呟いているうちに眠りに落ちたのだった。

 

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