APTベトナム2019(その2)

今回泊まってるホテルはベンタイン市場近くのTDアパートメントホテルいう所だ。

ベトナムのホテルはだいたい3,000円くらいのがたくさんある。今回のホテルは一泊5,000円くらいのベトナムではちょい高めに感じる。

若い頃は「ポーカープレーヤーにとってホテルなど仮眠をとるものであり、屋根とベッドさえあればよいのである」と無頼を気取っていたのだが、年々歳を重ねるうちに「やっぱ、いいホテルはいいよね。えへへ」と世間に飼い慣らされた中年になりさがってしまった。

わりと試合前の午前中や帰ってから仕事をすることが多く、部屋のクオリティがモチベーションに影響するのだよ。

前回は窓がない部屋で、ずっと作業をしていると閉塞感で時間感覚がなくなり、大げさに言うならば、時空のゆがみすら感じられるほど朝も夜も何もわからなくなってしまった。だから今回は、窓ありの部屋にしたのである。

見よ!壁一面、圧倒的なまでに窓ッッ!

大陽の光はいい。人の営みは太陽と共にあるといってもよい。

しかし、昨日も一昨日も試合終了後(大体11時~12時)に皆とご飯に行ったから、帰ってきたのは夜中の3時以降だ。圧倒的に眠い。窓から差し込む光がまぶしい。眠いのにまぶしい!窓め!

あと、部屋のど真ん中になぜ柱を設置したのか、設計者に小一時間ほど問い詰めたい
水回りはオッケ~

無料の朝食は豪勢なものではないが、日替わりのフォーと卵料理、フルーツやパンなどが食べ放題だ。

貧乏性のデブだから、食べなきゃ損とばかり、義務感と使命感に突き動かされ、寝癖も直さずご飯だけはしっかりと食べる。

そんな、ふらふらになりながらご飯食べ、仕事をこなし、少し仮眠をとって、再びご飯を食べて、ポーカーに出かけるのが日課である。

さて、お昼ももりもりと食べ、ポーカー会場に向かう。今日はスーパーディープスタックターボに出るのである。

昨日のチャンピオンシップと違い、わりとハンドが入る。なんというか、高い参加費の大会ほど辛めの設定になる気がする。

序盤、念願のQQがやってきた。昨日、八時間もプレイして一度も来なかったハンドだ。

レイズに二人ついて来て、ボードにAが落ちる。

がっかりするが、とりあえずA持ちをアピールして、CBを打つとありがたいことに皆さんフォールド。

フロップでストレートが完成するなど、いい感じにかみ合うのだが、相手とはまったくかみ合わず、減りもしないけど、増えもしないという状況が続く。

そのうちKJで2ペアができてダブルアップ。ありがてえ。

その後は泣かず飛ばずのヨコヨコ。

参加者が106人。賞金獲得ラインが18位から。

四万点ぐらいを持っているのだが、すでにレベルは3000/6000。

AKがやってきた。もう、10bb切っているのでもちろんオールイン。

相手が66でコール。さあ、どうなる。

かぶれ!

かぶれ!!なんなら当たれ!

かぶったーーーー。Tが・・・。負けたー。

28位で終了。うーん、惜しい。本日のポーカーはこれにて終了である。AKは大切なところで全然仕事しない。来たときはうれしいけど、ボード開いてからは、喜びより不安のほうが勝る。

夜の9時くらい。おやつも食べずにずっとポーカーをしていたから、お腹すいた。

今日はAPTのプレーヤーズパーティーがあるらしく、ただ酒が呑めるらしい。でも、あんまりご飯がないらしいので、近所のフォーをポーカー屋に持ち帰って食べた。

スープは別に分けて貰う。
完成

プレーヤーズパーティーは、ドレスコードがあるらしく、皆、サンダルやタンパンなので、一旦ホテルに帰られて着替えてくるとのこと。

服装が大丈夫な僕と「チェックレイズはじめました」で一躍ポーカー芸人枠に躍り出たTomoさん、古参専業プレーヤーのクラケンさんの三人で皆より先にパーティーに向かう。

会場のクラブに到着。キョロキョロ見渡しても誰もいない。10時半開始に僕らはきっちりと10時半に来ている。ズンズンと鳴り響く爆音で、身体が、贅肉が震える。

席に着くとメニューが渡されるが、すぐにマネジャーらしき人がきて、今日は違うみたいな雰囲気で僕らからメニューを取り上げる。

「無料の飲み放題だと聞いているんですけどぉ~・・・」と、若いツーブロックのベトナム人店員に弱弱しく説明するが、伝わっているのかいないのか、曖昧な表情で頷く。

30分経過。飲みものが依然としてこない。本当にここで合ってるよね・・・不安になり、おろおろする僕ら。爆音で隣とのスムーズな会話も難しく、皆、神妙な顔つきで地蔵のようにソファに鎮座している。

1時間経過。「あれ、ポーカープレーヤーじゃない!?」「見たことあるかも!」「あ、たぶんディーラーだ!」「あいつ知ってる!」と小さなことに喜びを感じられる状態に。

1時間半経過。「日本人、誰も来ませんね…」「おなかすいた…」「耳痛いっす」「出ましょうか…」「なんか飯でも食べにいきましょう」

僕たちは背中を丸めて出口に向かうと、ウエスティンさんとヒゲさんに会う。タイミング悪し。エレベーター前まで来たので、今更引き返すのもカッコ悪いので、僕らは潔くクラブを去った。

とはいえ近くに飯屋もない。ベトナムの店はわりかし早く店じまいをする。大体、12時くらいにはしまってるのだ。今更当てもなくうろうろするのも億劫なので、レタントン通りの日本人街にあるラーメン屋にいくことになった。

ラーメンをすすりながら、クラケンさんの近況やTomoさんのポーカー芸人枠に新たな期待の新人(?)が現れるかもしれないという謎の早耳情報など、おっさん三人、深夜のベトナムできゃっきゃっと盛り上がるのであった。

クラケンさんは本日、日本から来たのに日本食だ。

次の日。

さて、今日のお昼は前回見つけた、ベンタイン市場の近くのストリートフードマーケットと呼ばれる、飲食店が連なったところに行った。

ベンタイン市場の近く
欧米人だらけだ。観光客向けっぽい。

ベトナム風お好み焼き、とネットが書かれていたものを食す。全然、お好み焼きではなかったのだが、残念ながら僕自身もこの食べ物を表現する適切な言葉が見つからなかった。

見た目のインパクトは良い

なんとなく突き合わせで、肉の揚げ物っぽいものを頼んだのだが、あきらかに頼みすぎてしまった。まあ、しかし、ポーカープレーヤーたるもの・・・(以下略)

思ってたのと違ったんよ
ちなみにパクチーは自らちぎって食べるスタイル

さて、本日はチャンピオンシップの続きだ。これが僕のメインイベントだから、頑張りたい。とはいえ、全体で222人参加し、109人がデイ1を通過、二日合わせて僕の順位は107位。チップは19,100。スタートの時点では、50,000点あるので、ただただ減らしただけの感じだ。デイ2からも参加できるので、むしろデイ2から参加したらよかったんじゃないだろうか。

レベル9が始まって10分。22が手元にやってくる。600/1200アンティが1200。もうチップも10数bbだ。ニコニコオールインしかない。

ということで、22オールイン。さくっと左に座っている、韓国プロのソジョにA4にコールされるが、逃げ切る。何とか無事にダブルアップ。

そのあと、AQsがやってきたので、レイズイン、一人ついてきた。何も当たらなかったのだが、CBを打つとオールインされて、フォールド。結局は19000くらいに戻ってしまった。

最後にA4でオールイン。またもや韓国のソジョがA9でコール。

一瞬、引分けかと思ったのだが、よく見ると相手にフラッシュができていた。これにて、チャンピョンシップ、終了。くやしいのう、くやしいのう。

そのままの足で15時から行われる、No Limit Holdem Day1に出場。1万点持ちの30分回しのトナメだ。

まず序盤でA6でコールしていると、ボードが6634Aとあたり、4000程チップを増やす。幸先の良いスタートだ。ちょっとチップが増えたのと、明らかにチャンピョンシップと比べてもテーブルが緩くなったので、どんどんスチールを仕掛けていく。86や36などで、雑なハンドでも、CB打つと大体勝てるので、気が付いたら大きな勝負をすることなく、24,000点ほどまで増えていた。まるで自分がポーカーが強くなったかのような錯覚を覚える。

そして、ついにAKが今回の旅で初仕事!77 JQの二人を同時に飛ばす。

その後AQが飛ばし、またAKが二人飛ばす。AKでガットを引いてストレートを完成させるなどAがらみのハンドが滅茶苦茶調子がよい。いつもAKは寝ているのか、ストライキでもしているのかと思うくらい仕事しない癖にたまに僕のために暴れてくれる。Good Boy!

いい感じに5万点に到達。やはりポーカーは引きがとても大事なゲームだと再認識する。

しかし、調子に乗ってブラフを失敗し、AQがAKに負けるなどして、まるで京都の地元アミューズメントでいつもやっているかのような大盤振る舞いのバラマキ行為を行った結果、3万点まで減ってしまった。

トータルの参加人数が97人。残り27人。インマネは17位から。僕よりショートが7人。賞金を獲得するのであれば、一発かまさないとだめな奴だ。

そんな時、クラケンさんからチップを奪った、髪に紫色を入れた関西風のおばちゃん相手にセットが刺さる。状況は、500/1000 ミドルの僕が3000のベットにボタンのおばちゃんがコール。僕のチップが3万点くらいで、おばちゃんが5万点ほど。

フラッシュ目もあるから嫌だなぁ。でもおばちゃん、アグレだからな、A当たっていれば必ず打ってくるし、ここはリスクとってがっつりチップを増やしたい!

僕はチェック。するとおばちゃん、4000のベット。よし、Aを当ててるな。僕はコール。

ここで打つべきか迷ったのだが、もしAKで二つ当たっていたらフラッシュ怖がって大きく打ってきそうな気がする。もいちど、チェックだ。

するとおばちゃん、4000のベット。おばちゃん、不安そうな感じが顔に出てる。フラッシュドロー?ううん、でもセミブラフはしない人だしなぁ。当たらなかったら静かな人で強いハンドでしかこない初心者女性だ。Aは当たっていると思うんだけど・・・とりあえず、リバーは変なの落ちたらいやだから、勝っておくか、と10000にリレイズ。

おばちゃん・・・コール。

この状況下で一番いやなカードが来た。おばちゃんのあの弱気なベットが気になる。てか、さっきの降ろすつもりの1万って安すぎだろ。自分の残りのチップの量を考えたら、オールインでよかったやん。ベトナムの方々はガットやドロー大好きやん。ミスプレイやん・・・。

オールイン要求されたらはたして僕は降りれるだろうか。たぶん降りれない。おばちゃんと同じくレクリエーションプレーヤーでアマチュアの僕がトーナメントでセットなど刺さろうものなら、絶対に降りれないのだ。

どうせ降りないんだったら、先に入れてやれ!オールインだ!僕が・・・俺がフラッシュだ!!(?)

すると、おばちゃん、ものすごい悩みだす。1分ほど悩んだ時点で、相手にフラッシュもストレートがないことが分かって安心した。2分くらいかけ、ようやくフォールド。AQなのよ!と声を張り上げてカードを見せてくれたので、僕も自分のカードを見せてあげる。僕もおばちゃんも思わずニッコリ。平和な世界だ。

6万点付近になり、何とか安心区域に入り、危なげなくインマネが確定(残り17人)。その後、KQが二本あたったり、AQが仕事するなどして、最終的には11万点を持ってデイ1を終了した。

残り13人。いやーハンドが良かった。なぜこの運がチャンピオンシップの時に発揮しないのか。

試合終了後、いつものように日本人の皆と食事へ出かける。去年のAPTベトナムの時に皆で行ったベトナム料理屋に行く。夜遅くまでやっているDinkyという店で、案外何を食べても美味しい。

個人的にこのパイナップルにエビマヨが入ったのが好きだった

路上にテーブルを出して食べるスタイル。ちょっと暑いくらいの気温なので、外で飲むビールはとても進む。ただ、外にいるので、蚊とかハエがブンブン飛んでいて、蚊取り線香でも炊けばいいのになと思う。ビールにも小さい虫が飛び込んでくるしさ。

日本人が8人。後程、酔っぱらった韓国の方々も2人合流し総勢10人の宴会になる。なんか毎日、飲んでるなぁ。

少々飲みすぎたため、この日はバイクタクシーから振り落とされそうになった。

~~その3に続く~~